JPYCの主な活動について
まずは自己紹介と、JPYC株式会社がどういった会社なのかについて教えていただけますでしょうか。
安井 之人
みなさんこんにちは。
JPYC株式会社CLO(最高法務責任者)の安井 之人といいます。よろしくお願いいたします。
当社は主に、日本円に連動した ステーブルコイン 『JPYC』を発行している会社です。
JPYCの特徴としては前払式支払手段なので、法的には 暗号資産 ではないというところにあります。
多くの人が、より使いやすく設計したものになっています。
また ERC20 ということで、購入していただくとそこから様々な ブロックチェーン 技術を使った世界で使うことができます。例えばプレゼント機能として、JPYCを友人などにプレゼントしたりできます。
また当社での利用方法として、ECサイトの商品の代理購入があります。
これは、当社にECサイトの商品を指定して注文いただければ、JPYCを使って購入することができる
そういったサービスを提供しております。
なるほど、非常に興味深いです。
例えば、他のステーブルコインUSDTなどとは、違う形を取っているということでしょうか?
安井 之人
法律的には資金決済法上の前払式支払手段ということで、ブロックチェーンではないもので一番イメージしやすいのは
・図書カード
・クオカード
などのプリペイドカードで、法的には同じ扱いになります。
そうすると、逆に1000円分のJPYCを手に入れた場合、それを日本円に戻すことはできますか?
安井 之人
できないんですよね。
前払式支払手段は、法的に払い戻しを原則禁止されています。
基本的には1000円払って1000円分のJPYCを貰ったら、現状それを当社のサービスに使う(サービス・代金購入の決済手段)という形になっていて、原則払い戻しは禁止されていますね。
先ほど仰られた通り、いわゆるブロックチェーンの世界へ進むためのトークンを気軽に手に入れることができるということでしょうか?
安井 之人
そうですね。
そういった活用方法は、ユーザーの創意工夫でいろいろ発展はしていますね。
ちなみに、JPYCは今のところ日本円で振り込んで買っていただく方が多いですが、ETHなどでも買えるようになっています。クロスチェーンということで、現時点でEthereumメインネットの他に
・Polygon(旧Matic)
・xDAI
にも対応しています。
そういった形で複数チェーンに対応して、ご希望に沿った形で購入可能となっています。
肩書きから大体想像できるのですが、安井さんの立場というか、どういったお仕事をすることになるのでしょうか?
安井 之人
まだまだブロックチェーン分野というのは法的に未整備なところが多いので、
・新しいJPYCの使い方をするときにリーガル的にOKなのか考える
・それについて金融庁とディスカッションしたり照会をかける
などを行います。
あとは、新しいサービスやその使い方について、メンバーやユーザー様を含めて一緒に開発検討している立場ですね。
JPYCの目標や今後について
ありがとうございます!
今後、安井さんの加入によって法律面からも強力なチーム・プロジェクトになっていくと思うのですが、
具体的にはどういったチャレンジを予定されていらっしゃいますか?
安井 之人
現在、JPYCの主な使い方としては「当社でのECサイトの商品の代理購入」というところにあります。
今後はJPYCの様々な使い方を増やしていきたいということで、
・当社だけではなく他の会社のサービスなどで利用できるようにする
・ふるさと納税などで使えないかということで加盟店を増やしていく
・納税で使えないか
など、いろいろ検討しております。
ユーザー数や経済圏の大きさなどで、プロジェクトとして何か目標は立てられておりますでしょうか?
安井 之人
発行量などについての目標は具体的に立てているのですが、今のところそれを前倒しで達成できているような状況ではありますね。
あとはやはり、発行量が増えるのと同時に利用量も増えていくと良いなと考えています。
ありがとうございます。
このJPYCのプロジェクトを通じて、安井さん個人としてこれをやってみたい!みたいな目標とかはありますか?
安井 之人
今すごく仕事自体が楽しいので、未知の分野に対して
・どうすれば上手く法的に説明がつくだろう
・どうすれば上手く適法にできるだろうか
と考えるのが、すごく面白いです。
また、今は結構NFT関連のお話も当社にきていることがあって、
JPYCと上手くできないかという話も多いので、そのあたりに上手く弁護士としての立場で新しいイノベーションを生み出せたらなと思っています。
あとは、当社のミッションとしてある『社会のジレンマを突破する』というような思いで、なかなかうまくいっていないところをブロックチェーン技術・NFTという概念を使って達成できたらと思っていますね。
JPYC株式会社には若い人が多いという噂
JPYC株式会社様は、スタッフの皆さまがお若いという噂を聞いたことがあるのですが、そのあたりいかがでしょうか?
安井 之人
私も入って驚いたのですが、本当に皆さんお若いです。
大学生をしながら働いている方も多いですし、高校生の方もいたりしますね。
すごい若くて優秀な人が集まっています。
さらに、その多くはTwitter経由で採用しているので、
採用コストがほとんどかからずに、いろんなところから探して応募していただいていますね。
あとは、若い人が多いのですごく刺激があります。
皆さん若いのにきちんと意見を出して、きちんと議論を交わしながら進めていくのがすごいなと思っています。
これも当社のバリューの一つなのですが、『急成長』を見ているのが楽しいですね。
安井さんも弁護士としてはお若いですよね?
安井 之人
そうですね、まだ11年目なので若手の部類ですね。
あと当社のもう一つ特徴的なのは、ICS(Incident Command System)組織ということです。
これは、アメリカの方で災害・防災などの分野で開発された組織なんですけれども、
事象(Incident)ごとにチームが組成されて、そこが基本的に独立して判断して活動していくという組織体制を取っています。
若い人たちも、自分たちが責任者である現場指揮官として、その人の判断で動くことができるようになっているので、やりがいや面白さを感じているのではないかと思います。
また、そういう組織に魅力を感じて応募してくれる人も多いですね。
初めて知りましたが、なるほどです。ICSも日本ではあまり聞かないですよね?
安井 之人
これも日本ではあまり例がないですね。
今後、会社が大きくなっていくときに『ICS組織の会社』という特徴をもって大きくなるということも、一つの目標ですね。
実は安井弁護士はJobTribesのチャンピオンプレイヤー!?
ではここからは安井先生のプロフィールについてお伺いしたいのですが、
安井先生はどういうご専門の弁護士さんなのでしょうか?
安井 之人
元々は、いわゆる『町弁』というような事務所出身です。
父親が弁護士なのでその事務所に1年目から入って、離婚相続・不動産関係だったりを扱っていました。
また私自身、元々は理工学部出身で理系だったので、その点を生かしてIT関係の法務も携わってきました。
理工学部出身の弁護士さんって、珍しいですね。
ちなみに理工学部時代は、どのようなことを専門に研究されていたのですか?
安井 之人
コンピュータ・情報関係の専門でした。
入った研究室は『ロボットと人間が上手くコミュニケーションを取るにはどうするか』をテーマに研究していましたね。
なるほど、すごい経歴ですね。
テクノロジーに対する知見や感度が高いが故に、ブロックチェーンの方もチェックされていたということですかね?
安井 之人
はい、そうですね。
関心としては持っていて、素養が一応あるので理解はできるというとことは強みかなと思っています。
なるほどです。
ということは元々、ブロックチェーンへの興味からブロックチェーンゲームを触るようになったのでしょうか?
安井 之人
そうですね、JobTribesを紹介してもらったとき『ゲームをして稼げる』というコンセプトがすごく面白いなと思いました。
それがどこまで実現できるのか試してみたくなったことが、JobTribesを始めたきっかけです。
やってみると、ちゃんとPaydayにはゲームで得たものがDEAPCOIN (DEP)に変わっているところが面白くて、
どんどんハマっていったという感じですね。
実はJobTribesの日本人ユーザー様は、全体の2,3%しかいないのですが、
その中でも安井さんはRakuyaという名前で活動されていて、既にチャンピオンにもなられていますよね?
安井 之人
はい、そうですね(笑)
これは元々ゲーマー属性もあって、やりだすと勝ってしまうみたいなところもあるのでしょうか?
安井 之人
元々ゲームは好きで子どもの頃からやっていました。
とはいえ、今まで特にオンラインゲームで上り詰めたことはなかったので、1位とか取れたのは初めての経験でした。
ありがとうございます。
チャンピオンになられたときに、ご自身のNFTを発行する権利が与えられたので、そのNFTが販売・流通していますね。
それについては何か感想などございますでしょうか?
安井 之人
『こういう絵にしてほしい』
『こういったコンセプトにしてほしい』
など、いろいろと注文を出させていただいたのですが、それを反映していただきました。
Twitter上では『NFT弁護士 爆誕』という話になったので、そのコンセプトをアートに落とし込みたいという思いがありました。
法律の世界では『正義の女神』というのが象徴として出てくるので、そのご加護を受けて『NFT弁護士 爆誕』というようなコンセプトでアートを描いていただきました。
なかなかプロの方に絵を描いていただくこともできないので、それ自体が貴重な経験でしたね。
そして、それがさらにNFTとしてずっと残り続けるということが、貴重な体験でした。
それこそ本当に一生ものの、ノンファンジブルな経験になったと思っているので、すごく感謝しています。
ありがとうございます。
そして一度チャンピオンになられると、実は2021年夏にそれぞれの月のチャンピオンが集まる
『チャンピオンシップ大会』が予定されているのですが、そちらの方への意気込みなどはいかがでしょうか?
安井 之人
他のプレーヤーが皆さん強いので、今必死になって求神で、手持ちの演歌歌手と総理大臣を強くしようと思っています。
ただ、なかなか運がなくてまだ限界突破できていないので、なんとか8月までに少しは戦えるように毎日頑張っています。
ありがとうございます。
そこでもし世界チャンピオンになれば本当に世界のTop of Top ということになりますので、ぜひ頑張ってください!
安井 之人
そうですね、目指したいと思いますね!
なんとか8月までに頑張ります!
NFTに対する安井弁護士の見解
最後に、
NFTが世界的にブームとなっていますが、安井さんはNFTに対してはどのような考えをお持ちでしょうか?
安井 之人
今NFTはすごくブームが来ていますし、面白い技術だと思っています。
なので、これからどんどん発展していくのではないかと思います。
ただし、今はNFTに関してあまり規制などがない状態です。
著作権に違反しているようなNFTなどが出てきたりすると、どうしても権利者の権利が侵害されているということになってきますので、規制が厳しくなることに繋がってしまいます。
そういった類のものは、「売れるから出てくる」という側面もあるので、そういった意味ではユーザーから見て明らかに著作権を侵害しているものには手を出さないことが大事かなと思います。
あとNFTというのは、いろんなものが権利として載せられるものです。
ユーザーの保護の観点からは、
『このNFTを購入するとどのような権利が手に入るのか』
について、ある程度明確にすることが大切だと思っています。
著作権侵害の話で言うと、DEA社さんのものはきちんと権利処理をされたものがNFTとして発行されているので、
信用性・信頼性は高いのかなと思っています。
おそらく今後は、発行者が信用できるか・プラットフォームが信用できるかどうかでNFTの価値が決まるのではないかと思います。
その点、DEA社さんのNFTは信頼度の高いものとして受け止められるのではないかと思いますね。
まとめ
最先端の日本円ステーブルコインの最高法務責任者であり
ブロックチェーンゲームのトッププレイヤーでもある安井弁護士!
今後、ますますの活躍に期待したいですね!
【編集後記】
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