蘭亭序はNFTの原型?その意外な共通点とは

先日、知人に「NFTは、それがいつ誰の手に渡ったか、どんな取引がされたかがブロックチェーン上で記録されて、わかるんだよ!」と言ったところ、

「それってつまり、蘭亭序と同じじゃん!」

と言われました。

中国の最高峰と言われる歴史的書作品とNFTに一体、何の関係が・・・?

そもそも「蘭亭序(らんていじょ)」とは

王羲之が書いた書道史上最も有名な書作品「蘭亭序」。
353年(永和9年)3月3日、王羲之が名士や一族を蘭亭に招いて開いた曲水の宴。その時に作られた詩27編の序文として王が書いたものが「蘭亭序」です。
王羲之は書いたときに酔っ払っていて、後から何度も清書しようとしたけれど、それ以上の出来栄えにはならなかったと言い伝えられています。

うんうん、酔っぱらった時に書いた企画書が結局最高ってこと、あるよね!

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/蘭亭序

そしてこちら、何か気づくことはありませんか・・・?

そう、たくさんの落款印(ハンコ)!

これは「蘭亭序」を所有した人や学んだ人たちの落款印なのです。
つまり、落款印によって、所有者の歴史もわかるわけです!

これはまさに所有履歴がデータとしてわかるNFTの原型と言っても過言ではない?!

「蘭亭序」は有名な作品だからこそ、多くの落款印があるんですね!

ちなみに「蘭亭序」原本はもうこの世には存在しません。
なので、この作品(「蘭亭序」八柱第三本・通称:神龍半印本)も模写です。

唐の太宗皇帝は王羲之の書が大のお気に入りで、そのほとんど全てを集めたが、蘭亭序だけは手に入らず、最後には家臣に命じて、王羲之の子孫から騙しとらせ、自分のお墓に他の作品とともに副葬させたと言われているのだそう(唐の何延之の『蘭亭記』より)。

これは、相当な限界オタクですね・・・。

よって、王羲之の真跡は蘭亭序以外も現存しません。しかし、太宗の命令により唐代の能筆がしたと伝えられる模写や模刻が伝えられています。

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/蘭亭序 石に刻むのは劣化が少なくていいよね

二次活用(?)されているところもなんだかNFTアートぽくないでしょうか?
(最近のNFTアートや音楽は、二次利用権や二次創作権が付随しているものも少なくないです。)

日本でも近年、捺印の文化は電子化によって取って替えられてきています。
ブロックチェーンは文化の歴史をも塗り替える可能性があり、私たちはそんな重要な時代の境目を目の当たりにしているのかもしれません。

参考URL
https://www.osakakyouzai.com/osaka_kyouzai/?p=2672
https://www.chineseartnyu-monn.com/kiwame/kakejiku.html

【編集後記】

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